連載 障害や病いとともに学ぶ、働く・1【新連載】
手術による後遺症と入院生活、そして退院後のこと
瀬戸山 陽子
1
1東京医科大学医学部看護学科看護情報学
pp.146-149
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201181
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連載を始める前の思い
本誌の担当者から「障害や疾患のある看護有資格者としての経験を文章に書かないか」と本企画のお話をいただいた際、正直それをお引き受けするかどうかとても迷った。自分の障害や疾患について文章を書き、それが不特定多数の人の目にふれることは、人から過度なアピールと思われて煙たがられることがあるのではないか、いろいろなことを言われるのではないか、そういう思いが頭をよぎったからである。要は周囲からの目が気になったわけだ。また、自分の障害や疾患について書くことは、多少なりとも自分と向き合うことになるため、それも果たして大丈夫かしら……と、少し心配した。
さらに、自分の障害や疾患に関して書くことは、多かれ少なかれ周囲の人とのかかわりについてふれることになる。そのため、私がその経験を綴ることは、その時々でかかわった人や、現在一緒に働いている人など、周囲の人々への影響があるかもしれないと思われた。万が一、自分の周囲に対してネガティブな影響がもたらされるような結果を招いてしまったらどうするか、その可能性があるなら辞退すべきではないか、そういう思いも迷いに含まれていた。しかし、この文章が読者の目にふれているから自明のことであるが、あれこれ思いを巡らせた末、私はこの原稿執筆をお引き受けしている。
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