Japanese
English
紹介
障害者ギャラリー「リハビリ美術館:明日への窓」の院内設置とQOL
Rehabilitation Museum: Window toward Tommorow-Institution of Gallery for the Disabled in the Hospital and QOL.
安田 清
1
,
岡田 智子
1
,
佐土原 恵
1
,
吉武 信子
1
,
内村 元
1
,
小野 美栄
1
Kiyoshi Yasuda
1
,
Tomoko Okada
1
,
Megumi Sadohara
1
,
Nobuko Yoshitake
1
,
Motoshi Uchimura
1
,
Yoshiharu Ono
1
1千葉労災病院リハビリテーション診療科
1Department of Rehabilitation, Chiba Rosai Hospital
キーワード:
QOL
,
ギャラリー
,
趣味
,
ADL
Keyword:
QOL
,
ギャラリー
,
趣味
,
ADL
pp.977-980
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107490
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
最近,QOLすなわち社会的・文化的な面を含めた生活全体の質の向上1)という視点からリハビリテーションのあり方が再考されつつある.しかしながら,現在までのQOLに関する報告は,そのほとんどが評価方法2,3)や実態調査4,5)についてである.多数例のQOLの向上を直接的な目標とした具体的な方策は,ほとんど検討されていない.
ところで,QOLを向上させる活動の一つとして,絵画や書道などの趣味活動がある.横張はグループ訓練などを通して失語症者にこれらを導入し,2年に一度展覧会を開いている6).
当院リハビリテーション科では1983年より主に失語症者を対象に趣味活動を勧め,1988年には院内廊下に12点の作品の常設展示を開始した.その後,脊髄損傷者らの参加や手工芸品の出品などで展示数が増加,1992年9月には120点となった.ギャラリーの愛称は出品者の意見をもとに「リハビリ美術館:明日への窓」とした.一般病院において,このような障害者ギャラリーの運営は未だに報告を見ていない.
今回,当ギャラリーへの出品者とその家族,計38名に,趣味活動開始後のQOLの変化についてアンケートを行った.本稿はその結果を検討するとともに,ギャラリーの運営方法や作品などを紹介するものである.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.