Japanese
English
研究と報告
脳出血による失語症の回復と二次元脳電図パターンの変化について
Topographic Electroencephalographic Study on the Aphasics due to Intracerebral Hemorrhage.
前島 伸一郎
1
,
土肥 信之
2
,
馬場 尊
2
,
楠戸 正子
2
,
梶原 敏夫
2
,
舩橋 利理
1
,
板倉 徹
1
,
駒井 則彦
1
Shinichiro Maeshima
1
,
Nobuyuki Dohi
2
,
Mikoto Baba
2
,
Syoko Kusudo
2
,
Toshio Kajiwara
2
,
Kazuyoshi Funahashi
1
,
Toru Itakura
1
,
Norihiko Komai
1
1和歌山県立医科大学脳神経外科
2藤田保健衛生大学リハビリテーション医学教室
1Department of Neurological Surgery, Wakayama Medical College
2Department of Rehabilitation Medicine, Fujita Health University, School of Medicine
キーワード:
失語症
,
二次元脳電図
,
脳出血
,
高次脳機能障害
Keyword:
失語症
,
二次元脳電図
,
脳出血
,
高次脳機能障害
pp.763-769
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107441
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はじめに
被殻あるいは視床などの皮質下病変で失語症が生じることは稀ではなく,これら二次的な脳機能障害に対して,SPECT(single photon emission CT)やPET(positron emission tomography)を用いた脳血流および代謝方面よりの検討がなされてきた.これに対し,脳波をはじめとする電気生理学的な研究は比較的少なく,脳卒中患者についての脳波検査を軽視する傾向さえみられる.最近はコンピュータを用いて脳波を二次元的な平面図に表示すること(二次元脳電図:computed topographic EEG)が可能となった.二次元脳電図は,周波数帯域別に電極ごとの等価電位を計算し,二次元表示するものである.本研究は,失語症を呈した脳出血患者に対して二次元脳電図を経時的に施行し,失語症状との関係を検討した.
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