Japanese
English
特集 高次脳機能障害のリハビリテーション—回復の可能性—
2 失語症の機能回復と言語治療
Functional Recovery from Aphasia and Speech Therapy
前島 伸一郎
1
,
岡本 さやか
1
,
岡崎 英人
1
,
園田 茂
1
,
大沢 愛子
2
Shinichiro Maeshima
1
,
Sayaka Okamoto
1
,
Hideto Okazaki
1
,
Shigeru Sonoda
1
,
Aiko Osawa
2
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学Ⅱ講座
2独立研究開発法人国立長寿医療研究センターリハビリテーション科
キーワード:
失語症
,
脳卒中
,
言語聴覚療法
,
回復
,
高次脳機能障害
Keyword:
失語症
,
脳卒中
,
言語聴覚療法
,
回復
,
高次脳機能障害
pp.273-279
発行日 2016年4月18日
Published Date 2016/4/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 失語症は,いったん獲得された言語機能が,言語領野の器質的病変によって障害を受けた状態をいう.失語症の回復は,発症直後から数カ月以上にわたってみられる.そのメカニズムとして,①損傷された機能領域の回復,②残存領域における機能の再構成,③対側半球による代償機能あるいは対側皮質の賦活などが考えられているが,発症からの時期によって異なる機序を示す可能性がある.失語症の治療として,種々の言語聴覚療法に加え,薬物療法,電気刺激療法などが試みられている.失語症に対する言語治療のエビデンスを示すためには,常に客観的評価を行い,課題の量や頻度が適切かどうかを検証する必要がある.言語療法の効果は言語機能に対するものだけでなく,コミュニケーション能力向上としての役割が大きい.
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