Japanese
English
特集 神経心理障害とリハビリテーション
病態失認
Rehabilitation for Hemiplegic patients with Anosognosia.
前島 伸一郎
1
,
土肥 信之
2
,
梶原 敏夫
2
,
鈴木 雅晴
2
,
舩橋 利理
1
,
板倉 徹
1
,
駒井 則彦
1
Shinichiro Maeshima
1
,
Nobuyuki Dohi
2
,
Toshio Kajiwara
2
,
Masaharu Suzuki
2
,
Kazuyoshi Funahashi
1
,
Toru Itakura
1
,
Norihiko Komai
1
1和歌山県立医科大学腦神経外科
2藤田保健衛生大学リハビリテーション医学
1Department of Neurological Surgery, Wakayama Medical College
2Department of Rehabilitation Medicine, Fujita Health University
キーワード:
脳出血
,
病態失認
,
右半球
Keyword:
脳出血
,
病態失認
,
右半球
pp.661-665
発行日 1993年8月10日
Published Date 1993/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107419
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
片麻痺に対する認知障害は19世紀末にPick1)によって報告され,Anton2)によって議論された.1914年,Babinski3)は片麻痺の存在を否認する患者を報告し,“anosognosie”と呼んだ.病態失認は急性期の脳卒中患者でしばしばみられる印象深い症状である.一般に右半球病変で生じる場合が多く,麻痺が重度で知覚障害,半盲に加え,半側空間無視,自発性の低下,感情不安定などを高率に合併するためしばしば訓練の阻害因子となる.本稿ではリハビリテーションの立場から,病態失認を呈する片麻痺患者の問題点について解説する.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.