Japanese
English
特集 体幹機能障害とリハビリテーション
特発性側彎症患者のQuality of Lifeに関する長期追跡調査
A Long-term Follow-up Study on Quality of Life of Patients with Idiopathic Scoliosis.
松永 俊二
1
,
酒匂 崇
1
,
井尻 幸成
1
Shunji Matsunaga
1
,
Takashi Sakou
1
,
Kousei Ijiri
1
1鹿児島大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
特発性側彎症
,
カーブの進行
,
QOL
,
心理的問題
Keyword:
特発性側彎症
,
カーブの進行
,
QOL
,
心理的問題
pp.375-379
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107354
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はじめに
特発性側彎症の長期的治療成績については,装具療法を中心とした保存的治療と手術的治療のいずれについてもこれまで多数の報告がなされている3,5,7,9,10).しかし,これらの報告の大部分は脊柱の変形が各種の治療法によりどの程度矯正できたか否かというような治療する側の立場での一方的なものであり,患者にとってより大切な就労や結婚の問題,あるいは心理的問題などの患者のquality of lifeが治療によっていかに改善したかについて詳しく調査した報告は少ない.
このような体幹の変形による著しい機能障害を有する患者が,治療により社会生活において真に満足できる人間生活を送ることができたか否かを知ることは本症の治療上きわめて重要なことである.
本研究の目的は,本症患者の社会生活上の予後を中心とした長期治療成績を調べ,本症に対するこれまでの治療を再検討し,今後の治療方針に役立てることである.
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