Japanese
English
特集 神経・筋の電気生理学的検査の進歩
Entrapment Neuropathyの診断
Diagnosis of Entrapment Neuropathy.
木村 彰男
1
Akio Kimura
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
Entrapment Neuropathy
,
電気生理学的検査
Keyword:
Entrapment Neuropathy
,
電気生理学的検査
pp.333-339
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106261
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はじめに
電気生理学的検査の扱う範囲は,今や末梢神経から中枢神経へと拡大し,誘発電位の臨床応用も盛んになり,さらに磁気刺激などの新しい検査法も登場しつつある.一方,従来の針筋電図や神経伝導検査は普遍化された検査として日常臨床で利用されているが,最近の検査機器の進歩に伴い,運動単位活動電位の自動分析や早い線維だけでなく,遅い線維の神経伝導速度の測定なども可能となってきている.
ところで,末梢神経障害のうちでも,entrapment neuropathyは電気生理学的検査が最も有効な診断法といわれているが,この分野でも“inching technique”をはじめとして様々な検査法が導入され,手根管症候群ならば正中神経の末梢潜時の測定,という従来の方法が見直されるようになっている.今回は代表的なentrapment neuropathyである手根管症候群・肘部管症候群・足根管症候群について,最近の検査法を中心に自験例を含めて概説したい.
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