Japanese
English
臨床経験
腓腹神経entrapment neuropathyの治療経験
Entrapment Neuropathy of the Sural Nerve
五十嵐 康美
1
,
馬目 太三
2
Yasumi Igarashi
1
1いわき市立常磐病院整形外科
2松村総合病院神経内科
1Department of Orthopedic Surgery, Iwaki-Joban City Hospital
キーワード:
腓腹神経
,
sural nerve
,
絞扼性神経障害
,
entrapment neuropathy
,
神経剥離術
,
neurolysis
Keyword:
腓腹神経
,
sural nerve
,
絞扼性神経障害
,
entrapment neuropathy
,
神経剥離術
,
neurolysis
pp.755-757
発行日 1990年6月25日
Published Date 1990/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900134
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抄録:腓腹神経entrapment neuropathyと思われる4例を経験した.いずれの症例においても足背外側の知覚障害と外果周辺の圧痛・Tinel徴候を認めた.知覚神経伝導速度検査では著変を認めないものが多かった,症例1:35歳,男.両側.誘因不詳.多発性関節炎に伴う.神経剥離術にて症状軽減した.症例2:39歳,男.誘因は足関節骨折.神経剥離術にて症状消失した.症例3:33歳,女.誘因不詳.立ち仕事の職歴がある.自然治癒した.症例4:60歳,男.誘因は足関節内反の反復.ステロイド剤の局注にて症状軽快した.本疾患の診断は必ずしも困難ではないが,腰部神経根症状との鑑別を要することがある.保存療法に反応せず,ADLの著しく障害されているものについては手術の適応があるが,microsurgeryの手技を用いて慎重に行うべきである.
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