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Sogo Rehabilitation Volume 18, Issue 3 （March 1990）

総合リハビリテーション 18巻3号（1990年3月発行）

Japanese English

症例報告

分娩麻痺に進行性強皮症を合併した1症例―Robin-aid装具の使用経験 Rehabilitation of Birth Injured Patient Associated with Systemic Sclerosis: An application of Robin-aid's orthosis: a case report. 花山耕三 ^1,2 , 正門由久 ¹ , 木村彰男 ¹ , 椿原彰夫 ¹ , 沢俊二 ¹ , 滝口章夫 ¹ , 千野直一 ³ Kozo Hanayama ^1,2 , Yoshihisa Masakado ¹ , Akio Kimura ¹ , Akio Tsubahara ¹ , Shunji Sawa ¹ , Akio Takiguchi ¹ , Naoichi Chino ³ ¹慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター ²現在：リハビリテーション加賀八幡温泉病院 ³慶應義塾大学医学部リハビリテーション科 ¹Keio University Tsukigase Rehabilitation Center ³Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine キーワード：分娩麻痺 , 進行性強皮症 , Robin-aid装具 Keyword: 分娩麻痺 , 進行性強皮症 , Robin-aid装具 pp.189-191

発行日 1990年3月10日 Published Date 1990/3/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106232

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まえがき

　進行性強皮症（全身性進行性硬化症：progressive systemic sclerosis，以下PSSと略）は全身性の結合織疾患であり，皮膚症状をはじめとし，臓器障害，関節症状など多彩な症状を呈する²⁾．本疾患では筋骨格系症状の進行により上下肢の機能障害をきたし，リハビリテーション（以下リハと略）の面からも関節痛・関節変形・拘縮・筋力低下など問題点が多い．今回，著者らは分娩麻痺にPSSを合併した両上肢機能障害の症例を経験し，短対立装具や自助具などを処方するとともに，把持機能を失った手に対して小児用義手の手先具を利用してその機能を与えるRobin-aid装具を作製し，リハ上満足すべき結果を得たので以下に報告する．