Japanese
English
論述
分娩麻痺における脊髄造影
Myelography of Birth Palsy
坪井 秀規
1,2
,
川端 秀彦
1
,
柴田 徹
1
,
有賀 健太
1
Hideki Tsuboi
1,2
1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科
2大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Medical Center and Research Institute for Maternal and Child Health
キーワード:
birth palsy
,
分娩麻痺
,
myelography
,
脊髄造影
Keyword:
birth palsy
,
分娩麻痺
,
myelography
,
脊髄造影
pp.1185-1190
発行日 1999年10月25日
Published Date 1999/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902815
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抄録:神経修復術を施行した重度分娩麻痺の術前脊髄造影所見と術中所見を比較し,分娩胎位,損傷神経高位を考慮し検討した.術前脊髄造影,神経修復術を施行した重度分娩麻痺52例中,脊髄造影所見が明瞭で,術中神経根の評価が可能であった217神経根を対象とした.脊髄造影所見でnormal根では正常50%,節後損傷48%,pseudomeningocele,defect根はそれぞれ82%,90%が節前損傷であった.偽陽性率を分娩胎位別にみると,pseudomeningocele根では頭位分娩13%,骨盤位分娩27%,defect根でそれぞれ11%,9%であった.これらを神経高位別に見ると頭位分娩と骨盤位分娩とでは大きく異なっており,これらのことを考慮すると脊髄造影の診断価値が向上することがわかった.また,分娩胎位により神経根に対して異なった受傷機転が関与していることを今回の結果は支持していると考えられた.
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