Japanese
English
特集 小児の上肢をいかに診るか—よくわかる,先天性障害・外傷の診察と治療の進め方
分娩麻痺
Obstetrical Brachial Plexus Injury
川端 秀彦
1
Hidehiko KAWABATA
1
1南大阪小児リハビリテーション病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Rehabilitation Hospital for Children
キーワード:
分娩麻痺
,
birth palsy
,
腕神経叢
,
brachial plexus
,
新生児
,
newborn
Keyword:
分娩麻痺
,
birth palsy
,
腕神経叢
,
brachial plexus
,
新生児
,
newborn
pp.975-979
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202748
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分娩麻痺は分娩時に新生児に生じる腕神経叢の牽引損傷である.一般に予後は良好と考えられているが,重度の麻痺を残した場合は運動麻痺,知覚麻痺にとどまらないさまざまな機能障害を残すことがある.新生児期には自然回復を期待して保存的治療を行うが,乳児期には重度の症例を選別し,それらに対して神経修復術を行う必要がある.麻痺が遺残した場合は二期的に筋腱移行術を就学期前後に行う.保存的治療では関節拘縮の予防,患側上肢への意識付けと使用の励行,幼児期以降にはADL訓練が大切である.
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