Japanese
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特集 リハビリテーション医療と倫理
リハビリテーション医療と社会福祉―チーム・アプローチを中心に
Rehabilitation Medicine and Social Welfare.
伊藤 利之
1
Toshiyuki Itoh
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター障害者更生相談所
1Counseling Office for the Handicapped, Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
リハビリテーション・チーム
,
リハビリテーション・サービス
Keyword:
リハビリテーション・チーム
,
リハビリテーション・サービス
pp.175-178
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106229
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はじめに
リハビリテーションはチームによるアプローチを基本としている.これは,単に医学的リハビリテーションの分野だけでなく,社会的リハビリテーションの分野でも同様であると考えるが,我が国の現状では,両者は明らかに異なった様相を呈している.
図1は,上田1)によるリハビリテーション・チームのモデルである.現実が果たしてこのような形になっているか否かは別として,もしこのモデルを前提にチーム・アプローチを考えるなら,障害者対医師の間の行動規範だけでなく,障害者対リハビリテーション・チームを構成する関連職種の間の行動規範も必要である.すなわち,障害者が相手にしなければならないのは,医師個人だけではなく,その背後にいるチーム・メンバーのすべてである.したがって,チーム・メンバー間の意見の統一がなければ混乱を招くのは明らかであり,一定の意思統一が行われていることがチーム・アプローチの条件である.
そこでこの小論では,図2に示したように,障害者対各チーム・メンバーではなく,リハビリテーション・チームという一つの集団としてこれをとらえ,障害者対リハビリテーション・チームの間の行動規範について,リハビリテーション医療と社会福祉の分野に分けて,若干の私見を述べることにする.
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