成人中枢性麻痺の評価

Evaluation of Central Motor Paralysis with Adults.

はじめに

　中枢性麻痺の評価を行う場合には，中枢神経障害プラスその他の次の項目が機能に関わってくることは日常経験することであり，狭義に中枢性運動麻痺のみを評価する場合と広義に中枢神経障害に伴う運動障害として評価する場合がある．リハビリテーション治療上では次の項目に渡る広義の評価が必要であると考えられる．

　1．運動障害

　2．感覚障害

　3．自律神経障害

　4．高次機能障害

　5．精神機能障害

　6．二次的合併症

　7．合併疾患

　8．家族および社会的背景

　などであるが，しかし，ここでは成人にみられる狭義の中枢性麻痺の評価を中心に述べてみる．