Japanese
English
特集 リハビリテーション医療と情報処理
脳卒中予後予測,初期情報の有用性
Prediction of the Outcome for Stroke Patients: The Usefulness of Initial Infonmation.
葺石 安利
1
,
有田 清三郎
2
,
鈴木 俊久
3
Yasutoshi Fukiishi
1
,
Seizaburo Arita
2
,
Toshihisa Suzuki
3
1川崎医科大学リハビリテーション医学科
2川崎医科大学数学教室
3多根総合病院脳神経外科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School.
2Department of Mathematics, Kawasaki Medical School.
3Department of Neurosurgery, Tane General Hospital.
キーワード:
脳卒中予後予測
,
初期情報
,
多変量解析
Keyword:
脳卒中予後予測
,
初期情報
,
多変量解析
pp.87-93
発行日 1989年2月10日
Published Date 1989/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106000
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はじめに
リハビリテーション(以下リハと省略)医療において,その患者がある目的に対し,果たしてどの程度の到達可能な能力を有しているかを早期に知ることは,患者に合った個々のリハプログラムを計画する上で,重要な課題である.脳卒中の治療(急性期からリハまで)の第一歩を,発症の日と考えると,その初期情報が数カ月後の予後を予測する上で大切な情報となる.
脳卒中の中でも特に高血圧性脳内出血は,発症時CT上,病巣が明瞭であり,脳実質の破壊部位として症状が出現するので,その初期情報が,脳の損傷の程度を現わしていると考えられる.
今回,我々は,患者の年齢,入院時神経学的所見,CT所見等の各因子間相互の影響を考慮した多次元的なアプローチを用いて,歩行能力に対しての各因子の重みづけと,各患者の初期情報からの歩行能力予後予測を試みた.そして臨床的にも,統計学的にも妥当性のある結果をえることができた.
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