Japanese
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講座 リハビリテーションと心理(6)
リハビリテーションにおける心理学的アプローチ―精神医学の立場から
Psychological Approach in Rehabilitation Medicine: From View Point of Psychiatry.
小此木 啓吾
1
Keigo Okonogi
1
1慶応大学医学部精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine Keio University.
キーワード:
精神状態
,
疾病利得
Keyword:
精神状態
,
疾病利得
pp.951-954
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105715
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はじめに
リハビリテーションには,リハビリ医学を中心とする医学的なリハビリと,それを超えた職業・社会的なリハビリがある.また,リハビリ医療における心理学的なプロセスとしては,障害の受容ないし適応の過程と,積極的に自分の障害に立ち向かっていくリハビリへの意欲と行動変容の過程が重要である.
このようなリハビリの機能と過程にとって,全人間的な見地に立った心理学的なアプローチが重要なのはすでにこの講座で述べられてきたとおりである.そこで今回は,このプロセスの心理学的なアプローチにおける精神医学の立場からの理解を述べることにしたい.
患者の心の状態を理解するには,いま現在その患者がどんな精神状態にいるか,なぜそのような精神状態に置かれているのか,どんなふうにそれにかかわったらよいのかが,まず第一の課題である.
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