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特集 失行・失認
失行・失認のリハビリテーションにおける最近の諸研究
Recent Studies on Rehabilitation of the Patients with Agnosia, Apraxia.
伊藤 良介
1
,
大川 嗣雄
2
Ryosuke Itoh
1
,
Tsugio Ohkawa
2
1七沢リハビリテーション病院リハビリテーション医学科
2横浜市立大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Nanasawa Rehabilitation Hospital.
2Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University, School of Medicine.
キーワード:
失認
,
右半球損傷
,
リハビリテーション
Keyword:
失認
,
右半球損傷
,
リハビリテーション
pp.833-838
発行日 1986年11月10日
Published Date 1986/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105694
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はじめに
歴史的にみると,失認・失行などの高次脳機能障害の研究は主に心理学や精神医学の分野でなされてきたこともあって,症状と病巣との関係や症状の発生機序などが興味の中心となることが多かった.
しかし,脳機能障害を持つ患者にとって問題となるのは,症状そのものよりもそれが日常生活に及ぼす影響であり,リハビリテーションの立場からはDisabilityの分析と対策が必要であろう.高次脳機能障害については本誌の特集でも度々とりあげられているが(83年8月,9月高次脳機能障害,85年1月神経心理学),ここではリハビリテーションに関係した最近数年間の研究,報告の文献的考察として,障害の自然経過,症状の評価,治療の試みとその効果などについて検討してみたい.
なお,失行については検査法や考え方の文献がほとんどで,治療や訓練については調べ得た範囲ではみあたらず,触れられなかったことをお断りしておく.
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