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特集 リハビリテーション医学教育
リハビリテーション医学卒後教育研修システムの実際―横浜市立大学
Post-Graduate Education in Rehabilitation Medicine: Yokohama City University.
伊藤 利之
1
,
大川 嗣雄
1
Toshiyuki Ito
1
,
Tsugio Ohkawa
1
1横浜市立大学医学部病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Yokohama City University.
pp.111
発行日 1986年2月10日
Published Date 1986/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105540
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- Abstract 文献概要
当科における卒後教育の特徴は,第1に,当大学の卒後2年間の研修制度が重点ローテート方式をとっていることである.重点ローテート方式とは,一応自らの専攻科を決めた上で,それに必要だと思われる科を重点的にローテートする方式である.このため,疾病の治療および内科的管理の基本的知識や技術の修得は,この期間に内科をローテートすれば可能である.同じように,運動器疾患についても整形外科をローテートすれば可能である.これら障害の原因となる疾病の治療や管理の基本を,一人の医師としてそれぞれの専門医から学ぶことは有意義であり,ローテート方式の最大のメリットである.ただし,研修期間が短かいことを考慮し,我々はただ漫然と他科の研修を受けることのないよう,最初は当科で研修し,その基本的な考え方を身につけた上でローテートするよう指導している.
第2の特徴は,診療科として固有のベッドを持っていることである.これは急性期から回復期,そして家庭や社会に復帰するまで,その全過程を指導者とともに診れる条件であり,若手医師の研修にとっては不可欠のものである.しかも,このベッドはリハビリテーション科が管理しているため,入退院の決定についても他科との妥協を必要とせず,純粋にリハビリテーション医学の適応を中心に考えることができる.
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