特集 癌治療のプロトコール—当施設はこうしている
Ⅵ.胆嚢癌治療のプロトコール
横浜市立大学医学部・第2外科
遠藤 格
1
,
増成 秀樹
1
,
藤井 義郎
1
,
田中 邦哉
1
,
簾田 康一郎
1
,
関戸 仁
1
,
渡会 伸治
1
,
長堀 薫
1
,
嶋田 紘
1
Itaru ENDO
1
1横浜市立大学医学部第2外科
pp.179-182
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904269
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術前診療のプロトコール
1.術前患者の評価
原発巣の深達度診断は,m, mp, ss癌ではEUSを用いている.HinfにはCT,体外USを用いている.肝転移が疑われる症例では,微細な転移巣を捉えうるCTAPを行っている.Binfの診断はERC,MRCPによる胆管壁の変形により診断しているが,胆管壁外の進展範囲を正確に診断することは困難である.リンパ節転移診断にはCTを用いている.
耐術能の判定,とくに肝切除の安全限界が問題となる.右葉切除以上では肝切除率は60%を越えることが多く,根治術の安全性を高める目的で門脈塞栓術を施行している.門脈塞栓術後2週目にCT volumetryを行う.この時点でも肝切除率が60%以上の症例では,術後肝不全の発生率が高くなる.
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