教室紹介
横浜市立大学/鳥取大学
高梨 雄蔵
pp.372-373
発行日 1968年4月1日
Published Date 1968/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200317
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教室の歴史
本学は横浜市立十全病院を母胎とし,昭和19年横浜市立医学専門学校として誕生,旧制横浜医科大学を経て,今日の横浜市立大学医学部へと発展した。医専時代は故宮村一利教授が,また大学に昇格した昭和25年に小野茂良助教授が皮膚科を担当された。昭和27年皮膚科学講座独立と共に初代教室主任として野口義圀教授が着任現在に至つている。当教室は昨年野口教授開講15周年を祝つたが,独立した研究室をもつてわずかに4年,15年間の前半は名実共に皮膚科教室の独立のためにかなりの精力がそそがれた。昭和27年当時皮膚科も本学の他の臨床各科と同じく,助教授又は講師1,助手3,研究費年額10万円となていた。当時教授は大変張切つておられたが就任されてみると助手のジッツは実は1つだけ,新に永井隆吉講師をむかえたものの,研究費も前年度の皮泌科赤字分を差引かれて相当減つており早くも苦難の歴史は始つた。悪条件にたえ,よく今日の教室をきづいたものは,教室員の忍耐とともに,内外における皮膚科学の進歩がこれを不可避たらしめたものと思われる。
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