福迫陽子・他 編―言語治療マニュアル

　言語治療に関する出版物は，近年，数多くのものをみる．しかし，そのうち約6割以上のものは外国の出版物を翻訳したものであり，日本人が著したものは極めて少ない．

　このたび刊行された「言語治療マニュアル」は福迫陽子，伊藤元信，笹沼澄子の三氏が編し，この分野の第一線で活躍され，わが国の指導的立場にある諸氏が分担されたものである．言語治療について系統的に書かれた本邦最初といってもさしつかえない．また，編集者のご努力によりその記述にも一貫性があり，通読しやすい．