TREASURE HUNTING
“薩摩隼人”の血がかき立てる反骨精神―福迫 剛氏(鹿児島赤十字病院リハビリテーション課)
本誌編集室
pp.199
発行日 1997年3月15日
Published Date 1997/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104737
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最初に右の写真をご覧いただこう.蹴り上げた足の高さからして只者ではない.空手の心得が多少ある方ならご存じだろうが,猛烈な稽古で有名な「極真空手」の初段で,鹿児島赤十字病院に勤務しながら週1回少年部の指導に当たっているという.どのくらい猛烈かというと,10人入門しても残るのは2~3人,福迫氏自身,肋骨の2~3本は折られるのを覚悟して入門したが,稽古はその覚悟を越えるハードさで,当時はサポーターなしの素手でスパーリング,技の受け方は先輩から盗めといわれるだけで何も教えてくれない.入門当初は,痛いやら怖いやらで逃げ回っていたそうだ.とりわけ合宿の稽古は大変で,最後に連続50人を相手に]分間ずつ行うスパーリングでは,床一面が汗でびしょ濡れになるほどだという.
そうはいっても,そこは“薩摩隼人”,途中で尻尾を巻いて逃げ出すわけにはいかない.やると決めたら即実行,反骨精神が信条という氏の生き方も,極真空手の稽古で磨きをかけられたのだろう.
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