巻頭言
氾濫の時代―リハビリテーション医療に関連して
野島 元雄
1
1愛媛大学医学部整形外科
pp.337
発行日 1984年5月10日
Published Date 1984/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105159
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世は氾濫の時代といわれる.巷には,“物”が満ちあふれ,“情報”は飛び交う.“リハビリテーション医療”の面でも情報過多,筋力はa%,ROM b度,ADL c点,モチベーション良,それではゴールはdとたちどころにプログラムが立てられ,ゴールにむかって慣習的に“処方”の繰り返されるおそれがないとはいえない現状に立ち到っている.
今年1984年冬は,殊のほか厳冬であった.これもややもすると暖衣飽食に慣れた我々に対して,自然が警鐘を与えてくれた摂理であるともみなされる.ここらで余りにも情報に毒されそうになろうとする我々は,今一度厳しい態度でリハビリテーション医療を見直す必要があると考えられる.
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