巻頭言
改革の時代とリハビリテーション医学
浅山 滉
1
1水俣市立湯之児リハビリテーションセンター
pp.887
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109591
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今年7月,グラスゴーで国際義肢装具学会(ISPO)が開かれたので出かけていった.外国で感じたわが国のリハビリテーション(以下,リハ)医学教育について記したい.この学会には以前からよく参加していたが,最近は日本人参加者が多くなってきた.われわれの敬愛する兵庫県立総合リハセンターの澤村誠志先生が昨年まで本学会の会長であったことがこの会に親しみを感じさせるのかもしれない.
この会の規模は大きく,ちょうど日本のリハ医学会総会がそうであるように,重要な,そして聞きたい内容のプログラムが毎日,同時並行的に多くの会場で行われていた.巨大な展示会場も同様で,一渡で見たり聞いたりできないもどかしさを感じた.だが,特別講演などはすべてを聞きたいと思うほどに充実している一方,一般口演の内容は玉石混淆のようで,これも日本に似ているのではないかと思ったりもした.多くの参加者は厳選された質の高い演題だけを選んで,落ち着いて聞きたいと思っている.しかし,主催者にとっては,巨額な学会運営費用を捻出するためには参加費を1人でも多く集める必要があり,やむをえないのだろう.
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