Japanese
English
特集 脊髄損傷
高位脊損者の呼吸管理
Respiratory Management of Spinal Cord Injury.
吉村 理
1
,
長尾 竜郎
1
,
木下 博
2
,
緒方 甫
3
,
浦上 修一
4
Osamu Yoshimura
1
,
Tatsuro Nagao
1
,
Hiroshi Kinosita
2
,
Hajime Ogata
3
,
Shuichi Uragami
4
1九州労災病院リハビリテーション診療科
2中国労災病院整形外科
3産業医科大学リハビリテーション科
4産業医科大学集中治療部
1Rehabilitation Medicine, Kyushu Rosai Hospital.
2Orthopaedic Surgery, Chugoku Rosai Hospital.
3Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health.
4ICU, University of Occupational Envronmental Health.
キーワード:
高位脊損
,
呼吸管理
,
IMV
Keyword:
高位脊損
,
呼吸管理
,
IMV
pp.419-425
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104963
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はじめに
脊髄損傷急性期リハビリテーションにおいては,骨傷にたいする観血的治療,保存的治療をとわず各種合併症予防,残存機能の維持増強が主体となる.合併症の分類は,急性期合併症と慢性期合併症,随伴症と合併症,一次合併症と二次合併症などがあるが,とくに急性期においては,生命維持に直接かかわる呼吸管理が重要である1~9).当院脊損急性期死亡原因のほとんどが呼吸器合併症である,慢性期死亡原因でも,腎不全,一般成人病についで多い.
最近呼吸麻痺を伴う高位頸髄損傷をPentaplegia,respiratory quadriplegia10)と呼ぶこともあり,本稿では高位脊損者の急性期,慢性期呼吸管理,脊損が呼吸に及ぼす影響などと共に,急性期呼吸麻痺死亡例,長期間人口呼吸器使用した後人口呼吸器より離脱できた例,現在人口呼吸器使用中の例などを紹介し,高位脊髄損傷の呼吸管理についてのべる.
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