The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 7, Issue 11
(November 1973)
Japanese
English
特集 脊髄損傷
脊損の歩行指導
Gait training for the patient with spinal cord injury.
溝呂木 絢子
1
Ayako MIZOROGI
1
1国立村山療養所理学診療科
pp.787-793
発行日 1973年11月15日
Published Date 1973/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100727
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はじめに
脊髄損傷者の残存機能は,その損傷高位,損傷程度によって異なる.運動麻痺は弛緩性麻痺と痙性麻痺の2つに大別できる.随意運動がある程度可能な痙性麻痺では補装具,杖などを使用するか,またはそれなしで歩行できることが多いが,上部腰髄以上の損傷の弛緩性麻痺では日常生活に車椅子を使用しなければならない.脊損患者の活動範囲の拡大を目指した歩行の自立は理学療法の最終目標の1つであり,また,脊損患者にとって歩行は一生を通じて感染,結石,褥創,便秘,拘縮,異所性化骨などの合併症を防ぐ最も確実な方法といわれている.ここでは完全麻痺,不完全麻痺を問わず,補装具,杖などの使用により歩行可能な脊損患者の歩行指導について述べる.
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