Japanese
English
特集 重複障害
精神障害を合併した切断者のリハビリテーション
Rehabilitation of Amputee with Psychological Disturbance.
北尾 進
1
,
安藤 徳彦
1
,
木下 潤
2
Susumu Kitao
1
,
Norihiko Ando
1
,
Jun Kinoshita
2
1神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション医学科
2神奈川県総合リハビリテーションセンター精神科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawaken Rehabilitation Center.
2Department of Psychiatry, Kanagawaken Rehabilitation Center.
pp.183-186
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104499
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はじめに
四肢の切断は交通災害や労務災害などの不慮の事故に起因して発生するものと,末梢血管の閉塞性疾患に起因して発生するものとがその大部分を占めるが,なかには自損行為の結果として発生するものも少なからず見うけられ,何らかの精神障害が自損行為の原因,誘因となることが多い.
自損行為の方法としては高所よりの飛び降りと電車などへの飛び込みが多いが,前者は脊髄損傷となることが多いのに対して,後者は四肢の切断となりやすい.この場合多肢にわたる切断となることが多い.
切断患者の治療をすすめていく上で,四肢を喪失したための身体的な外傷と,それ対する適応という精神的な面での問題があるが,精神障害を合併した場合,切断に対する治療や訓練の点だけでなく,社会復帰の点においても問題点は数多い.
今回われわれは過去7年間に当科でとり扱った精神障害を合併した切断患者7例について検討し,リハビリテーションをすすめていく際の問題点について検討を加えた.
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