Japanese
English
研究と報告
老人切断の現況と問題点―神奈川県下の調査を基にして
Some problems of geriatric amputee.
安藤 徳彦
1
,
大川 嗣雄
1
,
伊藤 利之
1
,
土屋 弘吉
2
Norihiko Ando
1
,
Tsugio Ohkawa
1
,
Toshiyuki Ito
1
,
Kokichi Tsuchiya
2
1横浜市大リハビリテーション科
2横浜市大整形外科
1Dept, of Rehabil. Yokohama University School of Medicine.
2Dept. of Orth. Surg. Yokohama University School of Medicine.
キーワード:
老人切断
,
移動能力
,
末梢循環障害
,
切断部位
Keyword:
老人切断
,
移動能力
,
末梢循環障害
,
切断部位
pp.573-578
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102942
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【抄録】 神奈川県下で身障手帳を交付された老人の下肢切断者の状況調査を中心にその量的,質的問題を論じた.患者数はこの調査にあらわれたもののみでもかなり多数であり,その1/4が末梢循環障害によるものであった.これら障害者の1/4近くが歩行不能で,末梢循環障害によるものの能力が特に低かった.これを切断部位によってみると下腿切断の大多数は日常生活をあまり不自由なく過ごしているのに対し,いざり,寝たきりの人々のほぼ全員が大腿切断であった.末梢循環障害ではこの差がさらに顕著である.我々としては下腿切断後に大腿再切断を余儀なくされた経験が一度もなく,Burgessも同様のことを述べているが(22),この事実と併せて切断部位が移動能力に与える影響が極めて大きく,切断にあたっては可能な限り,下腿で切断すべきことを文献的考察を加えて論じた.
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