Japanese
English
特集 頸椎の異常とリハビリテーション
頸椎と頸肩腕症候群
Cervico-lerachial Syndrome in Relation with Cervical Spine.
石田 肇
1
Hajime Ishida
1
1日本医科大学理学診療科
1Department of Physical Medicine and Joint Disease, Nihon Medical School.
キーワード:
胸郭出ロ症候群
,
Barré-Lieou syndrome
,
鉤椎関節
,
鉤状突起
Keyword:
胸郭出ロ症候群
,
Barré-Lieou syndrome
,
鉤椎関節
,
鉤状突起
pp.609-613
発行日 1980年8月10日
Published Date 1980/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104368
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はじめに
腰痛と共に日常しばしば遭遇するくび,かた,うでの疼痛状態に対し頸肩腕症候群と呼ぶことが多いが,その定義に関し諸説があり混乱を来たすことが多い.整形外科的には本症は頸椎柱の解剖学的特質に関連し,その病態像として自律神経系の関与や脈管系の関与などが考えられる.
ひろく頸肩腕の連鎖的疼痛状態に加うるに後頭部,頂部痛,耳鳴,めまい,咽頭,喉頭痛,眼精疲労あるいは胸部絞扼感,狭心症様のいたみ,更にRaynaud症候群を伴い多彩な病像を呈する.
本症は,整形外科,脳神経外科,精神科,耳鼻科,眼科などの境界領域に属する疾患であるが,頸椎柱の解剖学的特殊性に加うるに,退行変性が基盤となり,何等かの意味で外傷が加わって発症する症候群と考えられる.
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