特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅲ.頸部・肩
42.頸肩腕症候群
山崎 幸男
1
Yukio YAMAZAKI
1
1燕労災病院整形外科
pp.116-117
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902919
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疾患の概念
原因が何であれ臨床的に頸・肩・腕から手指にかけて,痛み,しびれ,脱力感,冷感などを主訴とする疾患群のうち,骨折,脱臼など局所疾患を除外した疾患群の総称をいう.これまで本症候群は,頸髄・神経根・腕神経叢・上肢末梢神経支配領域の連鎖的疼痛状態に血管症状および自律神経症状が合併したもの1)と理解されてきたが,近年の診断学の進歩により整形外科的原因疾患は明らかとなっており,現在では過去の診断となりつつある.すなわち,症状の発現する病態を明らかにする努力が必要で,除外診断の後に用いるべき診断名といえる.
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