Japanese
English
綜説
当教室における頸肩腕症候群について
On the Cervico-omo-brachial Syndrome
服部 奬
1
,
福田 日出男
1
,
霜田 慶秋
1
1徳島大学医学部整形外科
pp.489-494
発行日 1958年6月20日
Published Date 1958/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202192
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緒言
整形外科領域に於ては,一般に頸,肩を中心とした疼痛を訴えて来院する患者を屡々みるが,これらのなかには,その適確な病変が判然としないまゝ,単に神経痛あるいはリウマチとして漠然と看過されている例がかなり存在する様で,これまで特にこの方面に新しい知見が見られず,今後開拓しなければならない分野と考えられる.
そして頸部は発生学的にも,腰仙部と同様に構築的弱点といわれる不熟な移行状態の部にあたり,更に巨大な頭部をにない,常にあらゆる運動を行うため,この繊紬な頸部に集約される動静力学的影響の存在を考えれば,この部にあらわれる症状が,腰仙部のそれに比して少いことが不思議なくらいである.
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