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特集 脳障害児の早期療育
脳障害児の早期療育に伴うリスク―試論
Medical Risk Factors on the Early Treatment of Brain Damaged Children.
佐竹 孝之
1
Takayuki Satake
1
1別府整肢園
1Beppu-Seishi-En Hospital for Crippled Children.
キーワード:
リスクファクター
,
早期治療
,
脳障害児
Keyword:
リスクファクター
,
早期治療
,
脳障害児
pp.271-276
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104301
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はじめに
1970年代は脳性麻痺に対する早期診断・治療が,わが国において積極的に追求され実践にうつされた年代であったといえるであろう.奇しくも,1970年の日本整形外科学会雑誌には「脳性麻痺の早期治療」というテーマで山本1),五味2)の論文が掲載されている.その後はひとつひとつ挙げるまでもなく,脳牲麻痺の早期診断・治療に関する多くの論文が出されBobath,Vojta,Köng,Milani等の次々の来日によって,この分野は急速に発展し充実してきた.
1980年代に入って,この分野では70年代に矢つぎ早に入ってきたさまざまな考え方や手技を充分に咀嚼吸収し,掘りおこされた多くの治療対象患者群に対して,地についた安全確実な治療実践をすすめてゆくことが求められるといえよう.この際,脳障害児の早期療育の実施の中に含まれるであろうと考えられるリスクについて考察を加えることも意義があると思われる.
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