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第3シリーズ(2 1/2カ月~4カ月)
1.児を治療者の膝の上にのせて
1)前後への揺り動かし
治療者は児の体の右側が治療者側へくるようにして児を膝の上に横向きにおき,児の右上腕は肩から前方へ持ってくる(図23a).児の顎が胸に向かうように,児の頭をうしろから左肘で支え,左手で児の左肩,左上肢を前方へのばす(図23b).児の右肩は治療者の胸で前方へ保持しておく.右手で児の膝の下から両下肢を保持して屈曲させ,膝が頭の方へ近づくようにする.この状態を保持したまま前後方向へ5回,前額水平軸で回転するように揺り動かす(図23c.d).最後の後方へ揺り動かした位置で,左手で児の肩甲帯を保持したまま,右手で屈曲させた児の両下肢を側方から側方へ動かしながら,骨盤帯を肩甲帯に対して5回捻るように回転させたあと,左腕で児の体をまっすぐにおこしあげ,右手で児の体をまわしてうしろ向きにして膝の上に坐らせる.児の両下肢は外転,外旋位にしておく.
2)肩甲帯の回転
栂指で児の腎臓部をおさえないようにして,右手掌を側方から児の腸骨稜の上にあて,栂指をうしろに,他の4指を前方にあてて,骨盤を下方へ保持しておく.一方,左腕を児の両上肢の下から胸のまわりにあて,両上肢を90°前方へ持ちあげ(図23e),左手を児の右肩甲骨において肩甲骨を外側前方へ動かし,さらに少し上肢を挙上させる.次に児の右肩甲帯を骨盤帯に対してやさしく前方左側へ回転させる.この時,児の体の右側は伸展している(図23f).それからもとにもどす.次に治療者はもちかえて(図23g)反対側へも同様に行ない(図23h),各側3回行なう.
(本稿前半分は本誌2巻2号に掲載)
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