Japanese
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特集 脳障害児の早期療育
脳障害児の早期診断
Early Diagnosis of Brain Damaged Infant.
児玉 和夫
1
Kazuo Kodama
1
1整肢療護園小児科
1Seishi-Ryogoen.
キーワード:
Early Diagnosis
,
Brain damaged infant
Keyword:
Early Diagnosis
,
Brain damaged infant
pp.253-261
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104299
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Ⅰ.早期診断の対象
脳障害児の早期診断はここ数年,積極的に主張されてきている.その主な対象は,脳性麻痺または脳性麻痺を疑われる乳児であるが,早期であればあるほど各種様々な障害が同時にチェックされてくる.
最も多いのは運動発達の遅れであり,この中の一部は将来精神発達遅延児となっていく.他にも筋肉疾患や代謝性疾患などが発達の遅れとしてチェックされてくる.しかしまた,多くの運動発達遅延児が将来正常となることも確かである.私たちの今までの乳児診では,上記の脳性麻痺と精神発達遅延児以外に,水頭症,小頭症,頭蓋骨癒合症,先天脳奇形,点頭てんかんや他のてんかん,特殊代謝異常などが更なる精密検査を通じて把握されている.早期診断に力を入れるということは,これらの多様なグループを鑑別していかねばならないし,適切な治療方針を出さねばならない.脳性麻痺と同様に多くの神経疾患は早期の治療を必要としている.
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