膵癌診療最前線 新たな抗癌薬により長期生存を目指す
早期膵癌を発見するための診断戦略 早期膵癌診断への挑戦
一箭 珠貴
1
,
真口 宏介
,
高橋 邦幸
,
潟沼 朗生
,
小山内 学
1手稲渓仁会病院 消化器病センター
キーワード:
細胞診
,
超音波診断
,
膵臓腫瘍
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
マルチスライスCT
,
早期診断
,
組織診
,
腹部CT
Keyword:
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Cytodiagnosis
,
Pancreatic Neoplasms
,
Ultrasonography
,
Early Diagnosis
,
Multidetector Computed Tomography
pp.670-674
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008338452
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
膵癌は予後不良であり、早期発見が課題である。USは、もっとも低侵襲なスクリーニング検査として推奨され、膵嚢胞、主膵管拡張、胆管拡張などの間接所見を拾い上げることが重要である。CTは、MDCTによる3相撮像が必須であり、膵実質相での低吸収域、遅延相での濃染所見を捉えることがポイントとなる。US・CTを組み合わせても腫瘤が指摘しえない例に対しては、EUS(超音波内視鏡)が必要となる。EUSは優れた局所分解能を有しており、現時点では腫瘤描出能がもっとも優れている。US,CTを中心とした低侵襲性画像診断にて間接所見を拾い上げ、EUSを実施することが、早期膵癌診断の効率的なアルゴリズムと考える。
©Nankodo Co., Ltd., 2008