リウマチ治療の新時代 治療薬を使いこなす
関節リウマチの早期診断 いかに早期から診断するか?
江口 勝美
1
1長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座
キーワード:
関節リウマチ
,
MRI
,
自己抗体
,
超音波診断
,
Matrix Metalloproteinase 3
,
早期診断
,
Cyclic Citrullinated Peptide
,
Immunoglobulin M Receptor
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Autoantibodies
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography
,
Matrix Metalloproteinase 3
,
Early Diagnosis
,
Immunoglobulin M Receptor
,
Cyclic Citrullinated Peptide
pp.587-594
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195236
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関節リウマチ(RA)は、米国リウマチ学会(ACR)1987年改訂分類基準に基づいて確定診断される。RAの早期診断とは、ACR1987年改訂分類基準を満たす以前にRAに移行するか、予測することである。早期治療を考慮すると、関節破壊の進行を予測することも大切である。自己抗体とMRI画像所見より、RAの早期診断基準を作成した。(1)抗CCP抗体あるいはIgM-RF、(2)MRI画像による対称性手・指滑膜炎、(3)MRI画像による骨髄浮腫あるいは骨浸蝕、の3項目中2項目以上陽性であれば、RA前期と診断する。本基準は、感度および特異度においても優れていた。自己抗体(抗CCP抗体とIgM-RF)とMRI画像の骨髄浮腫の有無は、早期診断だけでなく、関節破壊の進行予測にも有用である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007