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編集後記
大井 淑雄
pp.482
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104180
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今月の特集は脳性麻痺(CP)である.CPは以前のいわゆる肢体不自由児施設ではその入園者に占める比率は少なかった.もっと他の疾患たとえばカリエス,ベルテス,インベルフェクタなどがいたように思う.最近はCPが圧倒的に多くなっているのが全国的傾向である.
診断のための基礎的神経学は,整形外科医でありながら神経学の研究に多くの業績を報告しておられる中村隆一氏らにより,反射の障害を主体とする運動障害という形で明快にまとめられた.江口壽榮夫氏はCPの最近の治療の動向として薬物療法と共に母親の協力下の早期訓練の必要性を説いておられる.CPの超早期療育の合併症は最近Vojtaの方法論も批判もないわけではない点から考えても興味深く,中島雅之輔氏によって述べられている.
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