Japanese
English
研究と報告
最重度精神薄弱を伴う痙直型脳性麻痺幼児の移動に関する研究
Locomotion in the Spastic Type Cerebral-Palsy Infant with Profoundly Mental Retardation.
江沢 慶子
1
,
中島 和夫
1
,
今村 哲夫
1
Keiko Ezawa
1
,
Kazuo Nakajima
1
,
Tetsuo Imamura
1
1東京都心身障害者福祉センター
1The Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center.
キーワード:
痙直型脳性麻痺
,
移動
Keyword:
痙直型脳性麻痺
,
移動
pp.453-457
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104174
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はじめに
脳性麻痺児の移動に関する研究は,従来はその主たる目的が歩行の可能性を予測することにあった.しかしながら,最重度の精神薄弱を伴う脳性麻痺児においては,指導プログラムを組織するうえで,歩行の可能性のみならず,歩行以外の移動方法としてどのような方法が獲得されるか,ということが重要な課題となってくる.
そこで,著者らは最重度の精神薄弱を伴う痙直型脳性麻痺幼児を対象として,移動方法の獲得状況と精神発達や姿勢反射との関連性を検討し,これら対象児においては,一定水準の精神発達が何らかの方法で移動するための前提条件となっており,しかも,獲得される移動方法は精神発達の程度と特定の姿勢反射パターンに規定されているという知見を得た.さらに,5歳児を検索した結果,これら対象児にあっては,ほぼ2歳を過ぎれば精神発達と姿勢反射パターンの2つの要素から将来の移動方法を予測することが可能であるという知見を得たので報告する.
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