Japanese
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特集 リハビリテーションニード
日常生活動作自立度と職業リハビリテーション―重度脳性麻痺者を中心に
Activities of Daily Living and Vocational Rehabilitation: chiefly of the Cerebral Palsied.
畑田 和男
1
Kazuo Hatada
1
1社会福祉法人「太陽の家」
1Japan Sun Industries (Taiyo-no-Ie)
キーワード:
日常生活動作
,
職業リハビリテーション
Keyword:
日常生活動作
,
職業リハビリテーション
pp.5-11
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104092
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はじめに
身障者の職業的リハビリテーションの最終目的は,職を得て社会の中で健常者と共に働き,自立することにある.昭和51年10月の身障者雇用促進法の改正に伴い,障害者が一般企業に就労できる可能性は大きくなった.しかし現実には,企業が雇用しようとする身障者は,歩行が可能で上肢も健全に近い軽度の障害を持った者,または脊髄損傷者(以下,脊損と略す),骨関節結核等の車椅子使用者であり,環境条件さえ整備されていれば,日常生活動作に問題のない人達である.重度障害者や脳性麻痺者(以下,CPと略す)の一般企業への就職は現状では困難である.車椅子使用者の場合でも就労に際して問題点はある.それは,住居および作業環境である.住居については各種の車椅子使用者用の公営住宅が建築され,既にかなりの解決がなされており,また作業環境についても特殊の場合は別として,表1,2のような障害者自身の健康管理や作業場の環境整備をすることによって,就労可能となるケースも多い.従って就労に当って最も問題となるのは,医学的には日常生活動作は自立しているが,就労する場合,手指の巧緻性,速度,筋力,下肢の安定性,等を要求される作業への結びつきが困難である重度のCPである.これらについて過去13年間の「太陽の家」で行っている企業授産という形を通して解明を図りたいと思う.
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