Japanese
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特集 腰痛
脊柱の加齢的変性と臨床的意義
Aging and Degeneration in the Lumbar Spine and its Clinical Significance.
辻 陽雄
1
Haruo Tsuji
1
1富山医科薬科大学整形外科
1Orthopaedic Surgery, Toyama Medical and Pharmaceutical University.
キーワード:
脊柱
,
加齢的変性
Keyword:
脊柱
,
加齢的変性
pp.333-338
発行日 1978年5月10日
Published Date 1978/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103979
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はじめに
腰痛の原因は数限りない,それが腰椎自体にある場合,傍脊柱筋にある場合,より高位の脊椎脊髄に存在する場合,ときには全身疾患の一部分症であることもある.
われわれが腰痛を治療しようとするとき,その原因の局在がいかに的確に把握されるかが先決である.支持性と運動性という相反する機能を課せられた脊柱では,一つの変化が見い出されたとしても,機能体としての脊椎の中で検討がなされないかぎり適正な保存治療も指導もまた,外科治療もなしえないからである.
本稿では腰痛を脊椎の老化変性という点から解析するものであるが,複雑な関節構造をもつ腰椎であるだけに,この部での加齢変化が一体どこにどのように起こるのか,そしてどのように進展するか,さらにその結果どのような腰痛原因が成立するであろうかを知ることは重要であろうと考える.
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