Japanese
English
特集 腰痛
主訴および病歴からみた腰痛の診断
Diagnosis of Low Back Pain: A Point of Clinical History.
桐田 良人
1
Yoshito Kirita
1
1京都桂病院整形外科
1Division of The Orthopaedic Surgery, Kyoto Katsura Hospital.
キーワード:
腰痛
,
臨床症状
,
X線所見
Keyword:
腰痛
,
臨床症状
,
X線所見
pp.339-345
発行日 1978年5月10日
Published Date 1978/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103980
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はじめに
腰痛は直立姿勢をとる人類の宿命であり,人一生の間には腰痛を経験しないものはないといわれるほど普遍的な愁訴でありながら,そのよってきたる発痛原因を診断することは容易ではない.
しかし,腰痛を主訴とする疾患は,病歴としてそれぞれ疼痛部位,誘因の有無,発痛の様式,痛みの経過などにある程度の特徴を示すので,個人差はあっても年代別に詳しい問診により,その疾患,鑑別診断のおおよそをつけうる場合が多いものであるから,幼少年期,青壮年期および老年期の3期に分け,各期に多発する疾患別に検討すると比較的容易に理解しやすいと考える.
そして診察に当っては,腰痛の部位を患者自身の指尖を以て指摘させることが重要で,それによって診察を行いつつ,さらに足らざる点を問診すると診断の参考となることが多いものである.
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