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講座
筋・神経系の電気診断(7)―ミオパチーの筋電図
Electrodiagnosis of Peripheral Nerve and Muscular Involvement (7): Myopathy.
三好 正堂
1
Seido Miyoshi
1
1九州厚生年金病院リハビリテーション科
1kyushu Kosei Nenkin Hospital.
キーワード:
ミオパチー
,
筋電図検査
Keyword:
ミオパチー
,
筋電図検査
pp.525-530
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104014
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はじめに
わが国の“臨床”筋電図は,先人の国際的業績にもかかわらずかなり遅れていたと思う.神経筋疾患の電気診断は,筋電図,運動神経伝導,感覚神経伝導,誘発筋電図等の所見を総合して判定しなければならないのに,筋電計は粗末で不正確な上に検査に長時間要し,臨床検査として実際的ではなかった.最近,欧米の優れた筋電計が輸入され,実用的な教科書も数種出版され1~3),臨床筋電図学は新しい時代を迎えようとしている.
しかしながら,筋電図検査の技術および解釈は必ずしも容易ではない.筋電図専門医制度を確立し,優れた器械を用いて高いレベルの電気診断を行っている米国においてさえ,E・W Johnsonの如き優れた専門家が筋電図報告書を調査したところ,112中97(86.6%)に誤りがあったという4),筋電図検査の難しさを再確認せざるをえない.
本稿ではミオパチーの筋電図について解説するわけであるが,筋電図の盲点についてもふれ,ミオバチーの診断学を中心に述べたいと考える.
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