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講座
筋・神経系の電気診断(12)―体性感覚誘発電位
Electrodiagnosis of Peripheral Nerve and Muscular Involvement (12): Somatosensory Evoked Potential.
小林 英夫
1
Hideo Kobayashi
1
1千葉大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Chiba Univensity.
キーワード:
体性感覚
,
誘発電位
Keyword:
体性感覚
,
誘発電位
pp.915-920
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104085
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はじめに
体性感覚誘発電位(somatosensory evoked potential)についての研究および臨床的応用が近年盛んに行なわれるようになったが,これは最近の医用電子技術の進歩によるところが大きい.
ヒトの大脳誘発電位は1947年,Dawson1)により重畳法(Supraimposition Method)が報告されたが,小さな電位変化のため,実用化に供するには至らなかった.その後,Dawson2,3)は平均加算法を考案し,波形の分析を可能にした.以後電算機の進歩に伴って大脳誘発電位の研究は飛躍的に発展した.
体性感覚誘発電位(以下,SEPと略す)は末梢神経を経皮的に電気刺激を,また受容器を機械的に刺激して,大脳皮質感覚野から導出した誘発電位を電算機にて数10回~数100回平均加算して得られる.従って末梢紳経から大脳皮質に至る伝導路に関与する疾患に対し,広く応用が可能であるため,脳神経外科はもちろん,内科,小児科,整形外科の分野で研究が進められてきた.以下,SEPの生理学的意義,方法,臨床応用についてのべる.
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