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講座
歩行分析(8)
Gait Analysis (8)
江原 義弘
1
Yoshihiro Ehara
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
1Kanagawa Rehabilitation Center.
キーワード:
歩行分析
,
計測システム
Keyword:
歩行分析
,
計測システム
pp.593-599
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103829
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Ⅰ.臨床検査としての歩行計測
われわれのリハビリテーション工学科は工学技術を広く心身障害者の社会復帰に役立てようという目的のもとに設置されたものであり,現在,義肢の製作・適合評価・開発および車椅子の研究開発を主に手がけている.その中の義足の適合評価・開発の一環として歩行計測システムを開発し活用している.
義足の問題点を考えるとき必ず話題にのぼるのが「義足の設計に必要な基礎的な歩行データがない」「歩行機能を定量的に評価する手段がない」ということである.科学的な計測手法はほぼ出そろったといってよいと考えられるが,歩行計測がしっかりと臨床に根をおろしているとはいいがたい現状である.歩行計測が臨床に根をおろすためには2つのアプローチがあるように思える.そのひとつはできるかきり装置を安価にし,操作に手間がかからないようにし,かつ計測にさいして患者の負担を最少限にすることである.そうして何百という施設で同一の装置にて計測が可能なようにする.そしてもうひとつのアプローチはできるかぎり予算をかけて総合的な計測が可能な運営体制をつくることである.
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