巻頭言
“これからをどうするか”を考えるリハプログラムの確立を―児の側から者の側へ
高橋 孝文
1,2
1宮城県整肢拓桃園
2宮城県総合福祉センター
pp.399
発行日 1977年6月10日
Published Date 1977/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103794
- 有料閲覧
- 文献概要
最近の高校進学率は全国的に90%をはるかに超えている.一方,なかには基礎学力が不十分で,高校の正規の学習をこなしていけない生徒が続出しているという.この実態を憂慮することは当然としても,高校の先生がたの中には,中学時代になぜもっと学力を身につけさせるように指導しなかったのかと,その責任を中学校の教師の教え方に,そして中学校の教師は小学校の教師へと,順送りに転嫁しようとする声をしばしば耳にする.たしかにこの指摘に一理はあろうが,誠心誠意こどもたちの指導に当ってきた小・中学校の先生たちがこれを聞いたらどんなにやるせない思いにかられることであろうか.
この20有余年,私は肢体不自由児施設の現場に拠点をおき療育事業に専念してきたが,私たちの仕事のなかでもしばしばこのたぐいの体験をしてきた.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.