特集1 看護婦が患者になってみえたこと
あちら側とこちら側と
庄司 かずえ
1
1弘済学園
pp.35-38
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919135
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入院歴
14歳,虫垂炎から腹膜炎を起こし21日間入院.15歳,狸紅熱で15日間入院.20歳,腎臓結石で43日入院.34歳,第3子が在胎8か月に入ったばかりで早産しかかり67日間入院.4回の入院経験から,最も看護というものを身近に感じたのは,4回目の入院の時です.今は病院勤務ではなく施設で働く者ですが,今回の入院を通して初めて,今なら少しはましな病棟勤務ができるのでは,と思わされ,7年前の病院勤務のころの自分を深く反省もさせられました,その当時は,人並に患者の立場になっての看護とか,看護とは何ぞやと一応悩んだつもりでした.
1回目,2回目の入院は田舎の市民病院.若い看護婦は病棟に1名いるかいないかで,後はベテランの中年の看護婦ばかりでした.言葉には方言も交じり,病院全体がのんびりした感じでした.2回とも秋だったせいか,患者さん同士が裏山で栗拾いをしたりしていました.
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