一頁講座 職業リハビリテーション・9
保護雇用について
松井 亮輔
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1アガペ身体障害者作業センター
キーワード:
保護雇用
,
職業リハビリテーション
Keyword:
保護雇用
,
職業リハビリテーション
pp.759
発行日 1976年9月10日
Published Date 1976/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103634
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保護雇用は,あらゆる雇用促進対策を講じても,一般労働市場への吸収が困難な重度障害者に対して特別の就労の場を提供することを目的に,特にヨーロッパ諸国を中心に第2次大戦後発達してきた制度であり,完全雇用政策の一環として位置づけられている.
対象者は障害原因および種類の如何を問わず,通常の就業に適さない,労働年齢の障害者で,妥当な水準の作業能力(原則として一般労働者の漂準にくらべ1/3以上の作業能力)を有するものとされている.能力がそれ以下の障害者は保護雇用の対象からはずされ,ソーシャル・サービス,つまり,必ずしも就労を目的とはしない簡易作業,趣味活動,レクリエーション等のグループ活動を中心とした「デイケア・センター」「作業活動センター」の対象とされる.しかし,このように生産性といった経済的理由で保護雇用すべき障害者を限定することには批判もある.
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