Japanese
English
特集 対麻痺のリハビリテーションⅢ
脊髄損傷性対麻痺者のための建築的配慮
Architectural design for the paraplegic patients.
野村 歓
1
Kan Nomura
1
1日本大学理工学部建築学科
1Nihon University Faculty of Science and Technology Department of Architecture.
キーワード:
脊髄損傷性対麻痺者
,
建築的配慮
,
住宅
,
公共建築物
Keyword:
脊髄損傷性対麻痺者
,
建築的配慮
,
住宅
,
公共建築物
pp.810-815
発行日 1973年8月10日
Published Date 1973/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102991
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
【抄録】脊髄損傷性対麻痺者の高度の者は,車いすを使用して移動する.「車いす」そのものの行動特性はまだ十分に解析されていないが,「幅」,「高さ・到達範囲」,「段」について常に配慮しなければならない.すなわち,「幅」は車いすが通行する時,回転する時にかなりのスペースを必要とするので廊下の幅,扉の幅に留意すること.「高さ・到達範囲」は,車いすに座った状態では上下到達範囲に制限があるので,収納棚の取付位置・奥行,コンセント・スイッチの高さなどに留意すること.「段」は車いすの移動に大きな障害となるので,できるだけ除去するべきである.以上述べた原則を守って住宅と公共建築物を考えていくならば,車いすでも利用できることになろう.しかし,理想としては各個の建築物が個々に使えるだけでなく街全体を車いすで自由に動ける生活環境を整備することである.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.