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講座
歩行(基礎から臨床まで) 5.脊髄損傷による対麻痺の歩行
Gait-From Basic Studies to Clinical Assessment 5. Ambulation in Paraplegics
大橋 正洋
1
Masahiro OHASHI
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
1Kanagawa Rehabilitation Center.
pp.475-481
発行日 1986年7月15日
Published Date 1986/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103592
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Ⅰ.はじめに
対麻痺とは,両上肢の機能は正常に保たれているが,両下肢の機能が運動麻痺のために障害されている状態である.
責任病巣の部位は脊髄ばかりではなく,脳あるいは末梢神経の場合もある.注意を要することは病巣の部位あるいは疾患の性質が異なると,障害の様子も異なったものとなることである.たとえば脳性小児麻痺による対麻痺は,下肢の変形と筋緊張異常を伴った不全麻痺が多く,脊髄損傷による対麻痺は,損傷レベル毎に麻痺の程度の異なった痙性あるいは弛緩性の麻痺であることが多い.
本文では,脊髄損傷による対麻痺に問題をしぼって歩行の解説を試みることとしたい.
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