原著
神奈川県における珪肺発生の現況
近藤 東郎
1
,
須藤 清二
1
,
酒向 睦
1
,
伴野 義郎
1
,
大木 千秋
2
1慶大医学部衛生学公衆衛生学教室
2労働省職業訓練部補導課
pp.120-124
発行日 1960年2月15日
Published Date 1960/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202249
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粉塵職業病として最もよく知られている珪肺の歴史は古い。故に本症の病理機転,発生状況については数多くの精細な研究がなされている1)。我国においては特に戦後,労働省の設置を契機として,珪肺発生の現況を知るべく巡回検診が各種産業労働者に対して行われた。このような資料を核とした5年有余の準備期間の後,昭和30年9月に至つて「珪肺等特別保護法」が施行されたわけである。
著者等のうち近藤,大木は同法施行の当時偶々神奈川労働基準局に在籍しており,この法律の円滑なる運営を監守する立場にあつた。
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