Japanese
English
講座
廃用性骨萎縮(1)―発生機構を中心として
Disuse osteoporosis, with special reference to theories of pathogenesis.
稲葉 午朗
1
Goro Inaba
1
1帝京大学医学部第2内科
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Teikyo University
キーワード:
不動肢
,
機械的刺激減少
,
骨吸収亢進
,
副甲状腺ホルモン
,
3'-5'-Cyclic AMP
Keyword:
不動肢
,
機械的刺激減少
,
骨吸収亢進
,
副甲状腺ホルモン
,
3'-5'-Cyclic AMP
pp.457-463
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102917
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【抄録】神経麻痺や外傷などのために正常の動きを失い,骨に加る機賊的刺激(weight bearingや筋収縮による)の著明に減少した四肢では,急速な骨吸収の亢進と骨萎縮が発生する.その発生機序は未詳であるが,障害肢骨細胞の副甲状腺ホルモン感受性の変化が,大きな役割を果している可能性がある.
臨床的には,進展した骨萎縮が,しばしば病的骨折などの偶発症の原因となり,その対策が重要であるが,一旦進行した骨萎縮の修復は困難であるから,もっぱらその予防につとめるべきである.原疾患の改善による自動運動の再獲得以外,真に満足すべき効果は得がたいにせよ,障害肢の他動運動,weight bearingや薬物療法など,あらゆる努力を発病の早期から集中的に行なうことが大切である.
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